渚を守る会
- 中村 優
組織概要
設立年月日 | 1994年4月 |
---|---|
正会員 | 18名 |
所在地 | 南大隅町根占 |
活動内容
○設立の経緯、目的
南大隅町根占にある大浜海岸は、ウミガメの産卵場所である。ウミガメの卵が他の動物に食べられたり、腐ったりすることを心配した住民有志3人が、「地元のオイドンタッが、ドウニカセントイカン」という使命感で、1994年4月にウミガメの環境保護活動を行うことを目的として「渚を守る会」を設立した。
○主な活動内容
1 大浜海岸の清掃活動
・毎年、ウミガメが上陸してくる4月初めから、ウミガメが孵化した後、海に放流する8月中旬頃までの約5カ月の間に、1回1時間程度の清掃活動を約15~16回行っている。
2 大浜海岸早朝パトロール活動
・毎年、ウミガメの産卵時期の4月初めから8月中旬の間、ウミガメが産卵しやすい環境を維持し、外敵等から守るために毎朝4時半頃から約1時間半程度、海岸のパトロールを行っている。
3 ウミガメの卵の保護活動
・警戒心の強いウミガメは、深夜や明け方に砂浜に現れ、穴を掘って100個ほどの卵を産むが、海への流出やカラスやトンビなどから卵を守るために、別の安全な場所に移して保護している。特に、最近では浜が狭くなっているので、浜を拡げるために行政機関の許可をもらい大型機械で砂を掘り起こしたり、卵を保護する網を張ったりする活動を行っている。
4 ウミガメの放流会
・ウミガメは、45~75日で孵化するので、生まれたら海に安全に返すための放流会を毎年6~16回程度行っている。放流当日は、地域外からの方を含め多くの方々が集まっており、ウミガメの環境保護への関心度が高まってきている。
また、こうした取組が評価され、2010年11月には、環境省が主催した「自然公園ふれあい全国大会」において鹿児島県知事表彰を受賞した。さらに、2024年12月には、公益社団法人小さな親切運動本部の代表から「小さな親切実行章」が授与された。
○今後の抱負や活動など
今後とも、ウミガメが産卵する素晴らしいふるさとの海岸を守るための活動を続けていきたい。また、環境保護活動に若い人たちが関心を持ち、この活動を引き継いでいけるよう体制づくりにも力を入れていきたい。